国分寺物語

プロジェクトストーリー

プロジェクト
誕生!!

国分寺物語
『プロジェクトストーリー』[第1話] プロジェクト始動!!

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はじまりは
“繋がりの糸”から

この国分寺物語プロジェクトは、私たちニッポニア・ニッポンの

顧問でもある阿部隆彦さんより、東京経済大学経営学部教授・小木紀親先生との

ご縁を頂いたことがはじまりでした。 

 

その時は、この “繋がり糸”が、

後にこのような意義のあるプロジェクトを発足させるとは、

未だ知るよしもありませんでした。

 

2012年10月18日

ご縁を頂いてすぐ、小木先生より

ソーシャルマーケティング論の講義内の時間で、

「ニッポニア・ニッポン」の地域活動について

講演してみないかというお話を頂きました。

 

小木先生からのお題は、

― ありのまま、活動内容をお話いただければいいですから。

 

と、これだけ。

 

今まで、講演活動など行ってこなかった私たちは

少し戸惑いましたが、ニッポニア・ニッポンの活動・想いを、

次世代を担う学生たちに伝える機会を

与えてくれたことに感謝し、快諾しました。

 

タイトルは―、

 

 「ニッポニア・ニッポン流

  地域ブランディングとソーシャルの可能性」

 

肝心の中身が伴っていたかどうかはさておき、活動の“リアル”と、

私たちがその中で大切にしている“想い”を、熱意を込めてお伝えしました。

 

私たちが学生たちと向き合うには、衒(てら)いのない、

真摯な言葉を投げかけるしかない。

そこからしか伝わらないことも、きっとあるはずだから―。

 

ただただ、そういった気持ちばかりを胸に抱いて、

学生たちに私たちなりの言葉を投げかけました。

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さらに糸は
繋がり、
より強く

2012年11月7日

10月18日の講義で、「ニッポニア・ニッポン」らしく“情熱”をもって

学生さんたちにメッセージを送らせて頂いたのですが、11月に入って、

またも講演の機会を頂戴しました。

今度は小木ゼミ生に向けて、とのこと。

 

小木先生からのリクエストは、

― 前回と同じ感じでいいです。

 

と今回も、これだけ。

ただ、前回と違ったのは、次の言葉でした。

 

― 学生には、ちゃんと伝わっていますから。

 

と。

 

一回り以上も年の違う私たちの言葉が、

学生さんに“伝わっている”というのが、

嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。

 

― 私たちの想いは、伝わる。

 

今回も前回同様に、真っ直ぐに“情熱”をもって、言葉を送りました。

 

無事、小木ゼミ生向けの講義を終えると、今回が2回目ということもあり、

少しは心の余裕が出来たのか、学生のみなさんの生の声を聞きたくなりました。

 

一体、学生さんの目には、どんなふうに「ニッポニア・ニッポン」の

活動が映ったのだろうか。日本の地域に懸ける私たちの“想い”は、

果たして彼ら、彼女らに届いたのだろうか。

その心を、少しでも奮わすことができたのだろうか。

 

そんなことを思いながら、あらかじめご用意いただいていた

桃色の名刺大のアンケート用紙に、講義の感想を書いてもらいました。

 

そして、回収したアンケート用紙の束を恐る恐る見てみると、

そこにはなんと、用紙いっぱいに文字がびっしりと

書き込まれているものばかり!

 

感動しました。

 

私たちは、何度もそのアンケート用紙に目を通し、

そのメッセージ一つひとつに込められた“想い”の熱量に、

その度ごとに心を打たれました。

 

― 学生たちの感度が、こんなにも高いなんて!

 

生き方が多様化し、さまざまな価値観が形成された現代にあって、

それでもなお、生活の基盤としての地域に対して、

学生たちがここまで真剣に自分事として強い“想い”と

“問題意識”を抱いているということ―。

 

アンケート用紙の中には、課題を的確に指摘しているもの、

そしてさらに、課題解決に向けての自分なりのアイデアが

書かれているものすら、見られました。

 

私たちは、学生たちの地域に対する真剣なまなざし、

“想い”の強さに触れて、ぶるっと心、奮えました。

 

そうして、学生たちからもらった感動も覚めやらぬままに、

後日、思い切って小木先生に一つの提案をしました。

 

― 学生を地域活動の主体とした『国分寺物語』を、一緒にやりましょう!

― 東経大の学生たちと、日本初となる最高の学生モデルを創りたいんです!

― そして、なにより、彼らの若い力、大きな可能性を信じたいんです!

 

唐突すぎることは承知でした。

ただ私たちは、東経大の学生たちのエネルギーが、

その“想い”を“実現”へと突き動かすことを、密かに確信していました。

その気概が通じたのか、小木先生は、私たちのアプローチに、力強く頷きます。

 

― 是非、やりましょう!

 

小木先生の寛容さと、柔軟にして真摯な姿勢に改めて敬服するとともに、

小木先生とならやれる! という2つめの確信が、同時にむくむくっと生じ、

そうして、すくすく育っていきました。

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小木先生と
ニッポニア活動

小木先生は、日本でも数少ないソーシャルマーケティングや

ソーシャルビジネスの専門家。

その研究領域はマーケティング、流通、商学、

消費者問題、非営利マーケティングなど、多岐に及びます。

 

そして、それらの分野において、企業とコラボした取り組みを積極的に実施。

柔軟かつ先進的に、ソーシャルマーケティング、

ソーシャルビジネスの可能性を日々追求されています。

 

ゼミの一環としても、学生と企業の協同企画を進め、具体的には、

都心の人気ハンバーガーチェーン店「Rバーガー※1」の

企画開発などを行ってきました。

 

その中で、ゼミ生は画期的な「トレーシート※2」を考案。

こだわりの米粉バンズのハンバーガーについて、

そのコンセプトや工程をていねいに記載することで、

お店のブランディングに大いに寄与しました。

また、ここでは共同で商品開発も行い、

実際に「野菜のロールケーキ」などの新商品も

生み出されています。

 

このように、在学中から企業活動に参加するチャンスが

持てる小木ゼミナールは、東京経済大学の中でも、

押しも押されぬ名物ゼミのひとつで、

小木先生の気さくなお人柄も相まって、

学生たちに大人気となっています。

 

一方、私たち「ニッポニア・ニッポン」は、

地域コミュニティの形成に、フェイスブックなどの

ソーシャルネットワークを活用しており、地域の魅力を

発信する“WEBプラットフォーム基盤”と

“ソーシャルコミュニティ”を融合した、

新しい地域活性化のかたちをつくりあげようとしています。

 

※1「Rバーガー(R BURGER、アールバーガー)」

株式会社アールキューブが運営するハンバーガーレストランで、東京都内を中心に、

京都、シンガポール、タイ(バンコク)などにも展開中。

「点心バーガー」を標榜し、“アジア、健康、和”をテーマに、

国産肉や無農薬野菜など安心・安全素材に大きなこだわりをもって、

ヘルシーメニューを提供しています。

 

※2「トレーシート」

2011年、小木ゼミの学生が企業との協同企画として、

「Rバーガー」の店舗改善に取り組みました。その時に提案されたのが、

イートインの際にトレーに敷かれている「トレーシート」を、PR面として活用するというアイデアでした。

以前は、メニューが印刷されているばかりでしたが、その提案によって、「Rバーガー」の

“素材に対するこだわり”を訴求するスペースとして活用されることになったのです。

この「トレーシート」は、マーケティングを学ぶ学生が、

店舗運営の現場に関わったひとつの好事例として、大きく評価されています。

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学生たちとの
熱き交流

あれは、吉祥寺でのことでした。

 

前回の講演後も頻繁に情報交換を重ねてきましたが、

その甲斐あってか、小木ゼミのゼミ長である

坂野くん(当時3年生)から連絡をもらい、

「ニッポニア・ニッポン」の活動に興味を

もってくれた学生さんたちと会合を持つことになりました。

 

東経大からは、坂野くん、穂苅くん(当時2年)の学生2名。

「ニッポニア・ニッポン」からは代表理事・彦田、

理事・草野の2名、計4名で集まりました。

 

おじさんと学生という、

少々異質な組み合わせではありましたが、そこは東経大生。

おじさんに負けない熱いマインドで、

「ニッポニア・ニッポン」の活動について、

そして、日本の地域の“あした”について、

密度の濃い意見交換を行いました。

 

・地域に関するプロジェクトを担う意義と責任について

・「ニッポニア・ニッポン」が目指すべき方向性について

・題材を決める際に考慮すべき点について

 

などなど、話は尽きることがありません。

 

その中で、後の『国分寺物語』立ち上げの

中心メンバーとなる穂苅くんが、

大学のサークル・落語研究会で、

すでに国分寺の地域活動を行っていると言うのです。

穂苅くんの話は、具体的な地域との連携を

伺わせるに十分なものでした。

 

ふつふつと、『国分寺物語』のイメージが湧いてきます。

 

― それでは、早速立ち上げのメンバーを募ろうじゃないか。

  3年生は就職活動だから、2年生が中心メンバーだね。

 

その後、当時3年生の坂野くんは、

就職活動があるにも関わらず、ゼミ長として、

メンバー決定までのコミュニケーション役を

賈って出てくれました。

 

新年度から4年生になるということもあり、

実際の初代運営メンバーからは外れることになりますが、

それでも『国分寺物語』・学生モデルの誕生の素地を

作ることに、大いに尽力してくれました。

 

そんな坂野くんに、感謝を―!

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国分寺物語
運営メンバー、
集う!

2013年2月27日、メンバー初顔合わせ。

そう、いよいよ、『国分寺物語』は、

本格的な幕開けの秋(とき)を迎えました。

 

前回の会合から、すぐに行動を起こしてくれた、

坂野くん、穂苅くんがメンバーを集めるのには、

そう時間はかかりませんでした。

早々に、立ち上げメンバーとして

2年生から4名が立候補してくれたのです。

 

加藤くん、穂苅くん、依田さん、森田さん。

 

男子2名、女子2名という、ちょうどいいバランス。

 

すぐに、私たちは期待を胸に

初顔合わせすることになりました。

 

学生さんたちは期待感より、不安感の方が大きいのか、

私たちで本当に、出来るんだろうか……

と、緊張した顔に、くっきりと「不安」という

2文字が書いてありました。

 

そんな学生たちの「不安」をよそに、

彦田が、いよいよ、気炎を上げます。

 

― 地域WEBプラットフォームを活用した、

    学生による地域活性化は日本初!

  とにかく最高に楽しんでやろう。

  やれるか、やれないかじゃない。

    やる気があるか、やり抜く気があるか。

  地域に対する情熱と、必ずやり抜くという信念さえあれば、

  必ず地域の方々は応援してくれる。

  もちろん、私たちも一緒にやるから心配はいらないよ!

 

薄く膜を張っていた学生たちの「不安」を、

一枚一枚、ぺりりと剥がしていけば、

その下地には、純然たる「やる気」が。

 

もちろん初めて挑戦することだから、

新しいことに直面するたびに、

新しい「不安」の薄膜は張られることでしょう。

しかし、それでも、彼らの“好奇心”の

導火線に火を点けながら、時間をかけて前へ前へ―。

 

一つひとつの「不安」を、「やる気」に変えて。

そして、若者らしい、「夢」をもって―。

 

そうして、楽しい初顔合わせの時間は

あっという間に過ぎ、“想い”の

ベクトルは、徐々に一致してきました。

 

― 私はカメラマンやります!

― 私は恋をテーマにしたコンテンツを考えたいです!

― 俺は現地のヒアリングに行ってきます!

 

笑い声とともに、学生の底知れぬエネルギーは

充ち満ちて、期待感はいや増すばかり。

これで準備は整った!

 

― さあ、『国分寺物語』の立ち上げ!

  元気よく、足を前へ―。

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