一般社団法人 ニッポニア・ニッポン - Nipponia Nippon

恋ヶ窪物語

国分寺には、日本にたった4つしかない、「恋」の字が付いた駅名を持つ、恋ヶ窪駅がある。駅数5つ、片道たった10分の西武国分寺線。国分寺駅から恋ヶ窪駅までは、わずか3分―。その短い時間の中で、この黄色い電車は、いろいろな人たちの、いろいろな想いを乗せて、今日も線路を軋ませながら、走っていく。国分寺物語から生まれた小説、「恋ケ窪物語」で語られるストーリー。この恋ケ窪に、そして国分寺に、たくさんの小さな恋の物語りが生まれる。さあ、これまで動かすことの出来なかったその足を、今こそ、前へと踏み出してみよう。勇気を出して、その「半歩」を―。恋せよ乙女愛せよ男子その「半歩」が、きみの世界を、がらりと変える。

恋ヶ窪物語って?
国分寺の街を舞台とした連載小説です。国分寺物語のプロジェクトメンバーである東京経済大学の学生たちが、
自分たちと同い歳の学生たちを登場人物にして、彼らの“ちいさな恋の物語”を描いていきます。
2014年01月27日

偶然のふたり

 ゼミは解散。   日頃から高血圧が心配になる程テンションの高い快も、頼みの真衣もいなくなってしまって、葵は気付けば晴樹とふたりきりになっていた。  ここはいったん私もこの場から立ち去って、後日改めて晴樹くんと親睦を深めればいいんじゃないかな、うん、そうしよう。などと算段をつけた葵は、ようやく晴...

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vol.
03
2013年12月02日

静かな写真家

 葵の釈然としない気持ちをよそに、学食はいつもの通り人でにぎわっていた。  ゼミメンバーはめいめい、学食のおばちゃんがよそってくれたお気に入りのメニューをトレーに載せて、テーブル席の一角に陣取っている。ただでさえ席の取りづらい学食だ。別に迷惑そうな顔をされたわけではないのだけれど、葵は心の中でこっ...

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vol.
02
2013年08月02日

晴(ハル)の気配

 西東京、国分寺。  西、と言いながら、その実、地図の上から東京都全域を眺めてみると、国分寺市は、ちょうど東京のまんなか、おへその辺りに位置している。  国分寺駅は三路線の接続駅で、JR特快も停まるし、黄色くて可愛い西武線の電車も乗り入れている。都心へと通う学生や勤め人が多い。朝、都心に出掛けて...

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vol.
01

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