押切橋
基本情報
住宅地を流れる野川としては最後の橋ですが、野川自体にとってみれば最初の橋。それが、押切橋です。流れも早くなっている押切橋下の野川ですが、その川には美しく優雅に泳ぐ鯉が目を楽しませてくれます。閑静な住宅街の中にあるこの押切橋は、日常的にも数多くの利用者がおり、国分寺市民の生活に貢献をしています。金の縁取りと押切橋の文字が凛々しく、ちょっぴり高級感も感じられる表札も注目。谷を上った場所から押切橋を見下ろすと、とても景色も良いので散歩コースとしてもおすすめです。
見どころ
地域性が生み出したその名称
押切橋のネーミングには実は秘密があります。それは、このあたりの古い地名でもある押切間から来ているということです。野川の水をせき止め水路へと引込むために堰を築くのですが、狭い場所であることから水流が強く、結果的に堰が押し流されてしまったとか。そういったエピソードからも、押切間と呼ばれるようになったと言われているそうです。その地名を拝借した押切橋。名称には秘密があったのですね。
急な地形の周辺環境にも注目
押切橋が現れるところの野川は、他の橋の野川に比べるととても急な流れとなっていると言われています。その理由は、多喜窪通りを過ぎていくとどんどん谷が狭まっていくからなのです。さらには、地形自体もどんどん急峻になっていき、坂道ではなく階段となっている場所があるほどに急な地形に。そんな場所の谷底を埋めるカタチで多くの住宅地が並んでいるのです。そこに佇む橋が、押切橋です。住宅地部分を流れている川に架かる橋としては最後ですが、野川としては最初の橋となる押切橋。だからこそ、昔の名残をとどめる急峻な周辺環境なのです。普段、何気なく利用している橋にも、様々な歴史とドラマが詰まっているものなのですね。
場所
所在地 | 国分寺市泉町1丁目 |
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